道具って大事 ①

道具とは

「ものを作ったり、何かをしたりするために用いる器具の総称」です。身近なものでは、筆記用具・調理機器など私たちが生活する中でさまざまな道具が溢れています。道具でほぼ毎日使用して、その使用時間も長い道具と言えば、それが寝具なのです。

ここでの寝具という言葉の意味は「就寝に用いる道具の総称」となります。ご存知の通り寝具には大まかに「身体の上に掛けるもの」「身体の下に敷くもの」など目的により種類があります。

布団も道具

また、字を書くための筆記用具も人によって「おっ、これは書きやすい」と思う人もいれば、同じ筆記用具でも、「私にはこれは書きにくいなあ」と、人によって合う合わないがあります。先日、弊社の女性社員が「料理をする時には三徳包丁(刃渡り約18㎝)を使うのが一般的ですが、私は力が弱いので、野菜を切る時には三徳包丁より軽いペティナイフ(刃渡り13㎝)を好んで使っています。」と話していました。彼女の話を聞いて、道具というものは人によって「合う、合わない」や「使いやすい、使いにくい」となることに納得しました。このことは「人間工学」の考え方と一致する考え方です。人間工学は「機械(道具)は道具として作るが、それを使う人間の使い勝手を考慮するべきである。」というもので、戦後日本に入ってきた学問で、これを利用したもので有名なものは机や椅子のサイズ、洋服のS・M・Lのサイズなどです。

人間工学
 

「就寝に用いる道具」つまり寝具にも、人によって合う合わないということがあり、全身をあずけて横になるための道具の敷きふとんにも頭と首を支えるための道具のまくらにも、全て人によって使用感は違います。また、人の感覚だけでなく、住んでいる地域、例えば北海道と沖縄とでは、年間の気温は全く違いますし、気密性の高いマンションと築30年以上の一戸建てでは使用環境が違うので寝具に求められる性能はやはり違います。女性と男性、子どもと大人、体格、体質、環境を加味してそれぞれに合った寝具を使いたいものです。

 

自分に合うのは?

 

しかし、実際に自分に合った寝具とは何なのか?いざとなるとわからないものです。そこで京都西川では、生活者の皆さんに、わかりやすく、寝具の情報を伝えるために「寝具学プロジェクト」という活動を始めました。寝具は睡眠のための道具であるため、使用者目線で、かつ科学的根拠に基づくものづくりを行い、その商品が使用者に満足して頂くための検証をしていくことを目指していきます。

睡眠の研究については、まだまだ分からない部分が多いのですが、睡眠が悪くなると日中の活動に影響が出たり、睡眠に関わる病気を発症したり、これが原因で生活習慣病の発症リスクが上がることは分かっています。「良い睡眠とは?」と考えたときに、これを画期的に促進する寝具やその使い方の研究事例が少ないことに私たちは危機感を持っています。睡眠のための道具である寝具を扱う企業として、「単なる寝具の販売」から「組み合わせによる使い方」「お手入れ方法」「使用者の環境や特性を選択できる就寝(SLEEP)に用いる道具」として、新提案・新商品をお届けしたいと考えています。

みなさん 寝具って、本当に大事ですよ!

 

参考文献

1人間工学からの発想(小原二郎・講談社)